初めてワンランク上のイヤホンを検討する向きに格好のターゲット - SE215 Special Edition レビュー

カナル型といえばバランスドアーマチュア(BA)のイメージが強いShure製品だが、この「SE215 Special Edition」にはダイナミックドライバを採用。価格帯からしてもエントリーモデルに位置付けられるが、実際に音を聴けばその先入観は覆されることになる。解像感はBA採用モデルに譲るが、モニター系ともいえる精緻な音づくりは、Shureらしさを感じさせるものだ。

本製品は、2011年に発売され一躍人気モデルとなった「SE215」の特別版であり、ダイナミック型MicroDriverを1基搭載するユニット部に変更はない。しかし、SE215と聴き比べてみると、特に低域に本製品ならではの個性が感じられる。

ウッドベースは厚みが増し、バスドラも力強い。チューニングにより若干強調された低域は、グルーブ感とともに音の肉厚さを出すことに成功している。中域には芯があり、ボーカルの定位もしっかり決まる。

外観も印象的。トランスルーセントブルーのハウジング部は、このカラーリングだからこそ選ぶという消費者も多いはず。SE215に比べ約50cm短い116cmのケーブルは取り回しやすく、その意味でスマートフォンやポータブルオーディオ機との相性もいい。

そう、本製品はスマートフォンとの組み合わせがベスト。付属のフォーム・イヤパッドを使えば、周囲の雑音にも負けない遮音性を発揮する。“お約束”のワイヤーフォームフィット機能は、耳周りがすっきり収まる。

そして1万円アンダーというプライシング。スマートフォンケースによっては、大きめのプラグが干渉することもあるが、オプションのiPhone対応リモコン付き交換ケーブル「CBL-M+-K」を使う手もある。初めてワンランク、ツーランク上のイヤホンを検討する向きには、格好のターゲットになるはずだ。

海上 忍(うなかみ しのぶ)

ITコラムニスト。UNIX系OSやスマートフォンに関する連載・著作多数。オーディオ&ビジュアル機器方面では、BluetoothやAirPlayといったワイヤレス技術のほか、DLNA/DTCP-IPに代表されるネットワーク関連機能の豊富な取材経験を持つ。

シュア・ ジャパン株式会社

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