SRH440について語る – フリーランスライター山田祥平氏

 シュアの製品は、ハイエンドからバリュークラスまで、一通り聴いてはいるが、それぞれの製品ごとに、少しずつ音創りのチューニングが異なっているように感じる。ただ、どの製品も、細工感のないストレートな印象を持つという点では、やっぱりSHUREはSHUREなんだなと思う。中でもSRH440は、SHUREヘッドフォンの中堅に位置づけられるが、下位製品との差が格段に大きく、誤解を怖れずにいえば、かなりお買い得感の高い仕上がりになっている。

 SRH440の奏でる音の傾向をひとことで表すと「カジュアル」といったところだろうか。懸命に音源のすべてを再現しようとするのではなく、聴いていて疲れず、それでいて品位を保った音を鳴らす。音楽に正面から向き合い、姿勢を正して聴くオーディオもあれば、本を読みながら、あるいは、PCに向かってTwitterのタイムラインを眺めながら、聴くとはなしに音楽の気配に浸るといったオーディオもある。SRH440が似合うのはどちらかといえば後者だ。刺激のあるサウンドというよりも、まろやかな傾向の音は、本当に聴いていて疲れないし、でしゃばらない。何度も何度も聞き返し、楽器のリフまで暗記してしまっているような曲を、リラックスして聴くのにおすすめだ。

山田祥平(やまだしょうへい)

フリーランスライター
パソコン、デジカメ、オーディオ関連の連載を多数のオンライン、紙媒体に寄稿。「できるシリーズ(Impress Japan刊)」など単行本も多数。

シュア・ ジャパン株式会社

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